フランスの地方料理【ブルターニュ地方】

ブルターニュ地方とは?

北は英仏海峡、南は大西洋に面した半島で、フランスの最西端にあるのがブルターニュ地方です。ロレンヌが中心都市です。5世紀の末ごろ、現在のイギリスにアングロ・サクソン人が侵入したためそこを追われたケルト人が海を渡って移り住んだ地域で、今日もなおその独自の文化が根強く残っています。

沿岸部は海の幸が豊富で、さば、ビンナガ、スズキ、イワシ、ホタテ、牡蠣、ムール貝、オマールエビなどの魚介類の水揚げ量は国内の約1/3を占めています。大西洋に面したブロンという地域の平牡蠣は身が丸くて薄い褐色がかった灰色で、磯の香りが残っていていとても評価が高いです。3つ星レストランなどは主にこのブロンの牡蠣を使っています。北部のカンカルやパンポルでも牡蠣の養殖は盛んに行われています。

また、海の影響でこの地域は比較的温暖な気候に恵まれています。その温暖な気候を生かして、じゃがいも、カリフラワー、ブロッコリー、アーティチョーク、カブ、根セロリ、パセリ、インゲン、ほうれん草、エシャロット、グリーンピースなど質の良い野菜の栽培も盛んで、「黄金地帯」と言われるほどです。

内陸部には養豚農家や近代的な加工場が集中し、豚肉の生産量は国内の5割を超えています。フランスでの豚肉の消費量のうち3/4が加工品となります。アンドゥイユ、田舎風パテ、ブーダンノワールなど種類が豊富です。

また若鶏は国内の3/4、乳牛では約1/3を生産していて、中でもジャンぜの野禽はとりわけ評価が高いです。

ほかにもロスコフの玉ねぎや、パンポルのココ豆などこの地方を代表する農産物は多いのです。乳製品では、無縁バターが一般的なフランスにおいて唯一有塩バターの消費量が大半を占めています。

かつてはソバくらいしか育たなかった痩せた土地でしたが、そのそば粉を使った料理が今では欠かせな存在になっています。その代表がガレットと呼ばれる薄焼きのクレープです。これには有塩バターを載せるだけのシンプルな食べ方から、卵やベーコン、アスパラなどをのせて一品料理になったり、砂糖やはちみつをかけてデザートになったりとバリエーションが豊富です。

酒類ではりんごから作った微発泡のアルコールのシードル酒が有名です。料理名にブルターニュ風とつく料理は白いんげん豆を付け合わせに使うことが多いです。

ブルターニュ地方の代表的な料理

そば粉のガレット galette de sarrasin そば粉、卵、水、塩などを合わせた生地を薄い円形に焼き、バターなどを塗って4つ折りにする
ブルターニュ風ポテ potée bretonne 豚の肩肉とバラ肉、ソーセージ、玉ねぎ、人参、ポワロー、カブ、キャベツ、じゃがいもなどを水で煮込んだもの
ゴダイユ godaille 丸ごとの小魚などをじゃがいも、玉ねぎなどと水で煮たもの。酢やカレー粉で味付けをする場合もある
オマールのアルモリカ風 homard à l’armoricaine 玉ねぎとエシャロットをバターで炒めて、オマールの筒切りを加えてコニャックでフランベする。オマールのコライユやミソ、バターなどを加えてソースにする
ホタテ貝のブルターニュ風 coquille saint-jacques à lq bretonne エシャロットと玉ねぎをバターで炒めた所に、ホタテ貝柱、ミュスカデなどを加えて煮て、パン粉、バター、パセリを振りオーブンで焼き色をつけるたもの
コトリヤード cotriade アナゴ、鯛、イワシなどの魚とじゃがいも、玉ねぎなどを水で煮ます。ハーブ入りヴィネグレットを添えます
プレサレの仔羊もも肉ブルターニュ風 gigot d’agneau de pre-salé à la bretonne 仔羊のもも肉をローストし、白いんげん豆を添える。肉の焼き汁を水か豆の煮汁ででグラッセしたものをソースにする
キッカ・ファルス kigha fars ファルス(そば粉、牛乳、卵、ラードなどを混ぜたもの)を布で包み、ポトフのように煮込んだ牛スネ肉とバラ肉、野菜の中で煮たもの
ファール・ブルトン far breton 小麦粉、卵、牛乳、砂糖、塩を混ぜた生地を容器に入れ、オーブンで焼いたもの
クイニーアマン kouign-amann 小麦粉とイーストを混ぜた生地を広げて薄塩バターと砂糖を折り込み、型に詰め、砂糖をふって焼いたもの

 

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