フランスの地方料理【ラングドック=ルション地方】

ラングドック=ルション地方

ラングドック=ルション地方とは?

フランス南部中央山塊と地中海の間にあって、東はローヌ川に区切られ、南はスペインい面する地方がラングドック=ルション地方です。ラングドックは「オック語」という意味のフランス語で中世の時代にこの「オック語」を話していたことからラングドックと呼ばられようになり、中心都市はモンペリエです。

内陸部では豚や仔羊、野菜がなどをふんだんに使い風味の強いボリュームのある料理に仕上げるのがこの地方の特徴になっています。代表料理はなんといってもカスレ。白インゲン豆と肉類をよく煮込んだ郷土料理です。カルカソンヌ、カステルノダリー、トゥールーズの3つの都市でカスレの本家争いをしていて未だに決着はついていないようです。

海沿いの地域では、ヒメジ、アナゴ、ボラや養殖の牡蠣やムール貝など魚介類を扱う料理も多いです。町ごとに材料や作り方が違う魚のスープの「ブーリッド」とニームの特産として名高い干鱈のブランダードが2大料理と言えるでしょう。

ルション地方はフランスの最南端で、極めて温暖な気候に恵まれていて、野菜の促成栽培が発達しています。料理や菓子にはピレネー山脈のスペイン側のカタルーニャ地方の影響も受けています。

料理名にラングドック風となっているものはトマトやナス、セップ茸を使うことが多いのが特徴です。

ラングドックの食材たち

ラングドック地方の食材の筆頭は、オリーブの実でグリーンのピショリーヌ種とリュク種があります。またアーモンドやぶどう、黒大根やアスパラガスなどです。セートの近くで養殖されている大型のムール貝(生で食べられる)や牡蠣、そしてうなぎなどがよく獲れます。

ルションでは地中海に面しているブジークと同様に、大きな潟となっているルカテではムール貝と牡蠣の養殖が盛んに行われています。ルションの1番の名物はやはりアンチョビです。このルションのアンチョビは非常に品質が高いです。

ラングドックのワインとは?

ラングドック=ルション地方でのワイン生産量はフランス一を誇っています。主に生産されているのは日常的に消費されるワインが中心ですが、近年は新種改良に取り組みその成果も年々出てきています。

コトー・デュ・ラングドックでは赤とロゼ。ミネルヴォワの赤、白、ロゼ。コルビエールはコクのある赤とロゼがあり、他にも特別優良銘柄があります。また、フィトゥーにはこの地方を代表するコクのある赤ワインがあり、熟成させると非常に良いワインとなります。その他にもサン・シニャンの辛口の赤、フォージェールの赤にも定評があり、リムーではブランケット・ド・リムーと呼ばれる発泡性白ワインがあります。

ルションでは甘口のナチュールワインが中心です。その代表格がバニョルスでこのワインの酸化作用によって独特の風味ができるバニョルス・ランシオ、さらに厳しい基準があるバニョルス・グラン・クリュがあります。モーリーは赤、白、ロゼがあり、2年以上寝かせたものとなりますが、フランスでも屈指の天然甘口ワインです。

そしてリブザルトはミュスカ種のぶどうのみを使用し、ミュスカ・ド・リヴザルトになります。コート・デュ・ルションでは非常にフルーティなロゼと濃い赤で有名で、さらにコリウールの赤があります。ワイン""

ラングドックのチーズたち

ラングドック地方のチーズはそれほどリッチではありません。山羊乳のチーズでペラルドンやアルデショワは同じく山羊チーズの総称でピコドンなどがあります。

ラングドック=ルション地方の代表料理

ペズナースの小型パテ pettit paté de péznas カソナードで甘みをつけた仔羊のひき肉とケンネ脂、レモンの皮を合わせ、ラード入り生地で包んでオーブンで焼いたもの
セート風ブーリッド bourride sétoise 人参、ポワロー、ふだん草の緑の葉、にんにく、玉ねぎなどをオリーブオイルで炒め、アンコウのぶつ切り、白ワイン、水を加えて煮る。煮汁にアイヨリを混ぜ、アンコウにかけたもの
ニームのブランダード brandade de morue de nimes 干鱈を茹でてほぐし、オリーブオイルと温めた牛乳を交互に混ぜ、白く滑らかなペースト状に仕上げる。ニンニクやじゃがいもを加えるレシピもあるが、ニーム風では加えない
伊勢海老のシヴェ civet de langouste 伊勢海老の筒切りをオリーブオイルで炒め、コニャックでフランベして、バニョルスワインを加えて煮詰める。別に炒めたエシャロット、玉ねぎ、ニンニク、トマト生ハムを合わせたもの、魚のフュメを加えて煮込む。コライユやミソと小麦粉、バターをを加えソースを作る
カスーレ cassoulet 白インゲン豆を豚のバラ肉や、香味野菜、水とともに煮る。焼き色をつけた豚の肩肉やガチョウか鴨コンフィなどを鍋に入れ、ソーセージ、ブイヨンなどとオーブンで煮込んだもの
ボレス・デ・ピコラ boles de picolat パセリ入りの牛と豚のひき肉団子をオリーブオイルで焼き、玉ねぎ、トマト、ハム、豚バラ肉、オリーブ、シナモン入りのソースで煮込んだもの
ブラ・ド・ジタン bra de gitan クレーム・パティシエールに似たクリームを詰めたロールケーキ
カタルーニャ風クリーム crème catalane 卵と小麦粉、コーンスターチ、砂糖を混ぜ、シナモンとレモンなどで風味をつけた牛乳を加え、加熱して濃度をつける。冷蔵庫で冷やし砂糖でキャラメリゼしたもの

カスーレのレシピと作り方

分量

白いんげん豆(乾燥)  400g

羊の肩肉        300g

鴨もも肉コンフィ    3個

ソーセージ       2本

豚の皮         100g

ベーコン拍子木切り   80g

玉ねぎ薄切り      2個

にんにく        3個

ガチョウの脂      100g

タイム         2本

ローリエ        1枚

ブイヨン        1L

小麦粉         適量

塩、胡椒        適量

カスレ""

作り方

  1. 白いんげん豆は前日に水で戻しておきます。鍋に入れ、水、にんにく1個、タイム1本、塩を加えて火にかけます。弱火で7分目ほど火を通し、水をきります。
  2. にんにく2個は潰し、豚の皮はブランシールしたのち、少し大きめに切っておきます。羊肉は細切りにして、塩、胡椒して、色づくようにソテーしておく。
  3. 玉ねぎとにんにくはガチョウの脂で色づくようにソテーします。ベーコンと豚の皮を加えて全体が色づくようにソテーします。
  4. ③に小麦粉を加え、軽くそてーしてブイヨンを加え、ゆっくりかき混ぜながら煮込みます。タイム1本、ローリエを加えて約20踏ん煮て塩、胡椒で味を調えます。
  5. カスーレ用の器ににんにくの切り口をこすりつけます。鴨もも肉コンフィを適当な大きさに切り、羊肉と共に器に入れます。その上に①の白いんげん豆をたっぷり入れ、④のソースを豆がかぶるくらいに加えます。
  6. ソーセージは太く厚切りにし、⑤に散らしながら入れ、器ごと火にかけます。器が暑くなったら180度のオーブンに入れじっくりと煮込みます。
  7. ひょめんが色づき、薄皮ができてきたら丁寧にかき混ぜ、この薄皮を破ります。この作業をなんども繰り返し、味をコクを出して行きます。綺麗な焼き色がついたら完成です。

 この記事へのコメント

  1. ピカーダ より:

    […] 白いんげん豆と肉類を煮込んだ、フランスの郷土料理「カスレ」のスペイン料理版です。熱々の煮込み料理は冬に食べると体の芯から温まります。ソフレジットとピカーダを加えて料理 […]

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