フランス料理の歴史【ルネッサンス】

フランス料理の歴史【ルネッサンス】

ルネサンスとは?

ルネサンスは、古代ギリシャ・ローマ文化の再発見をきっかけに、芸術、科学なふぉの文化的領域で大きな進展があった時代だが、その頃はまたアメリカ大陸の発見や宗教改革などヨーロッパ社会が変貌を遂げた時代でもある。もちろんフランスも例外ではない。

しかし、こと「フランス料理』に関しては、ほかの分やほど大きな変化は見られなかった。15世紀後半には、中世末期のペストの流行や百年戦争似寄る混乱が尾を引き、フランス全域で減少した人口も、大きな打撃を受けた農業生産力も回復できず、『食』軒晩自体が揺らいでいた。こうした社会状況が、料理の停滞をもたらした大きな要因である。

しかし、16世紀に入ると百年戦争によって力を弱めた貴族が次第に王権に従属して中央集権化が進み、政治的な安定がもたらされ、国力も徐々に回復してゆく。料理の分野での際立った変化は認められないが、農業改革へ取り組み、アメリカ大陸から産物の移入、イタリアからの食事文化の導入など、きたるべき17世紀の料理の変革への土台がこの時代に築かれた

ルネッサンス時代の料理

「イタリア料理はフランス料理の母」と言われてるほど、フランス料理はルネサンス時代にイタリアから大きな影響を受け、特にフィレンツェのメディチ家とフランス王家の2度の婚姻を通じて、その料理文化がもたらされたとされてきました。しかし、現在では、菓子とテーブルウェア、マナーなどはイタリアから多くを取り入れたものの、料理面での影響は少なかったという意見が一般的になっています。事実、16世紀のなかばまではフランスのオート・キュジーヌは中世の影響を色濃く残していた。ルネッサンス時代は活版印刷が発明され盛んに書物が出版されたが、15世紀中はほとんど新たな料理本は出版されていません。

1486年、フランス最初の活版印刷による料理技術書が出版されるが、それは中世以来の「ヴィアンディエ」の補増版であり、16世紀に入っても版を重ねています。印刷本の「ヴィヤンディエ」に収録された料理の数は14世紀本の約2倍に増え、新しい料理も多く加わっていますが、スパイスと酸味への嗜好はあいかわらずで、調理と料理法に根本的変化は見られません。

ルネサンス初期に料理の変化が認められないのには、「ヴィヤンディエ」以外に目立った料理書がなく、料理技術の情報が限られている為に変化が確認できなかったという要因もあります。16世紀になると新たな料理文献が少しずつ出版されるようになります。

なかでも1505年にフランス語版が出版されたプレーティナの「高雅なる悦楽と健康について」は大きな成功を収めている。しかし、そこには料理のレシピも含まれているが、主に健康と食事をテーマに扱ったもので、料理への影響は限定的になっています。16世紀中ももっとも頻繁に再販されたのは「ヴィヤンディエ」であった。16世紀の終わりになると調味の変化の兆しが現れます。酸味への嗜好や多量のスパイスの使用は後退して、代わって調理に砂糖の甘みが加わり、また、油脂、特にバターが使われる頻度が高くなって、明らかに嗜好の変化が現れてきています。

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