フランス料理の基本調理【エシレバターを使った合わせバター】

合わせバターとは?

バターに香味材料や調味料、着色用の材料を混ぜたものを合わせバターと言います。加える材料は生だったり、加熱したものだったりと様々な種類があります。用途としてはソースがわりに肉や魚に添えたり、ソースや煮込み料理に加えてコクを出すなどがあります。またバゲットに乗せて軽くトーストするだけで簡単なおつまみにすることもできます。

やわらくしたバターに材料を加え混ぜそのまま使ったり、アルミニウムなどで冷蔵しておいて使うときに必要分だけ切り、無駄なく使ったりすることができます。また、しばらく使わないと思ったら冷凍での保存もできます。

エシレバターとは?

エシレバターはテレビや雑誌で紹介されるようになってだいぶ有名ですが、知らない方も多いとは思うので、ご紹介したいと思います。エシレバターはフランス中西部のエシレ村で生産されるクリーミーな口当たりと芳醇な香りが特徴の発酵バターです。

発酵バターはクリームを乳酸発酵させてから作るバターでヨーグルトのような軽い酸味があり香り高いのが特徴です。エシレ酪農協同組合は1894年からバター作りをはじめ、代々伝わる乳酸菌を大事に使い、ミカしながらの製法で変わらぬ味を守り続けています。

エシレバターのこだわり

エシレバターのクオリティの原点は、1894年の創業以来受け継がれているこだわりの製法です。エシレバターの原料として使われるのは、工房から半径30km以内の酪農家の牛だけというこだわりです。

一頭あたりの最低限の放牧地の面積も決められるなど、乳牛の育成にも細やかな約束事が決められています。こうして搾ったばかりの牛乳は24時間以内に工房に届き、フレッシュなうちにバターに加工されます。

エシレバターの専門店はどこにある?

エシレバターの専門店は日本では東京と大阪に1店舗づつあるようです。

東京

住所:100-6901   東京都千代田区丸の内2-6-1 丸の内ブリックスクエア1F

電話:03-6269-9840

営業時間:10:00~20:00

大阪

住所:530-8350  大阪府大阪市北区角田町8番7号 阪急うめだ本店

合わせバターとその用途

バター名 フランス語 材料 用途
メートル・ドテル・バター beurre maitre d’hotel バター、パセリ、レモン汁 肉や魚のグリルに
エスカルゴバター beurre d’escargots バター、エシャロット、ニンニク、パセリ エスカルゴや貝類
マルシャン・ド・ヴァン・バター beurre marchand de vin バター、赤ワイン、エシャロット、グラス・ド・ヴィアンド、パセリ 牛肉のグリルに
アンチョビバター beurre d’anchois バター、アンチョビ 魚のグリルやカナッペに
甲殻類のバター beurre de crustacés バター、甲殻類の殻 甲殻類がベースのソースや煮込み料理に
ロックフォールバター beurre de roqfort バター、ロックフォールチーズ 肉のグリルやカナッペに

ブール・マルシャン・ド・ヴァンとは?

ブール・マルシャン・ド・ヴァンとはマルシャン・ド・ヴァンバターのことです。マルシャン・ド・ヴァンと言うのは日本語に訳すと「居酒屋」という意味になります。エシャロットと赤ワインを使ったソースのことを言います。その名を掲げた合わせバターは、綺麗な紫色と爽やかな酸味が特徴です。

マルシャンドヴァンバター"

ブール・マルシャン・ド・ヴァンのレシピと作り方

材料

エシャロット       15g

赤ワイン         900cc

グラス・ド・ヴィアンド  70g

バター          450g

パセリ          10g

レモン汁         30cc

塩            適量

胡椒           適量

作り方

  1. エシャロットとパセリの葉をそれぞれアッシェにします。バターを室温に起き、ポマード状にしておきます。
  2. 鍋にエシャロットと赤ワイン、グラス・ド・ヴィアンドを入れて火にかけます。水分がなくなるまでゆっくりと煮詰め、粗熱を取ります。
  3. ボウルにバターと②、パセリ、レモン汁を入れて混ぜ合わせます。塩、胡椒で味を調えてバットに平らに伸ばして冷蔵庫で冷やし固めて完成です。

ブール・ダンショワとは?

ブール・ダンショワとはアンチョビバターのことです。アンチョビを混ぜ込んだ合わせバターで、魚のグリエや魚介のパスタの風味づけに使います。レモン汁を加えてキレのあるバターに仕上げるのがポイントです

ブール・ダンショワのレシピと作り方

材料

アンチョビ        110g

レモン汁         15cc

バター          450g

胡椒           適量

作り方

  1. バターを室温に戻し、ポマード状にします。
  2. アンチョビの油をきり、分量の6分の1程度のバターと一緒にフードプロセッサーにかけます。
  3. ②をボウルに移し、残りのバターを加えて泡立て器で混ぜ合わせ、タミで濾します。
  4. レモン汁と胡椒を加え、味を調えます。バットに広げ表面を平らにならし、ラップや硫酸氏で表面を覆って乾燥を防ぎます。

ブール・デスカルゴとは?

ブール・デスカルゴとはエスカルゴバターのことです。エスカルゴのブルゴーニュ風用の合わせバターです。にんにくやエシャロットの量は好みによって増やしたり、減らしたりして調節することができます。アーモンドを加えるとコクがでてより美味しく仕上がります。

エスカルゴバター""

ブール・デスカルゴのレシピと作り方

材料

エシャロット      16g

にんにく        20g

パセリ         40g

バター         450g

レモン汁        適量

塩           適量

胡椒          適量

作り方

  1. にんにく、エシャロット、パセリをそれぞれ2〜3mmのアッシェに切ります。
  2. バターは室温に戻してポマード状にして、にんにく、エシャロット、パセリを加えます。
  3. 満遍なく混ぜます。塩、胡椒、レモン汁を加えさらによく混ぜます。しっかりと味をつけた方が美味しい仕上がりになります。
  4. バットに流し、表面を平らにし、トントンと叩いて空気を抜きます。上からラップや硫酸紙をかぶせ、乾燥しないようにして冷やし固めて完成です。

ブール・デクルヴィスとは?

ブール・デクルヴィスとはエクルヴィスバターのことです。色が鮮やかなエクルヴィスの頭で作る合わせバターです。風味づけやソースのモンテに利用します。不純物を含まないブール・クラリフェ(澄ましバター)で作るので加熱用の油としても利用できます。

ブール・デクルヴィスのレシピと作り方

材料

エクルヴィスの頭       2,2kg

クール・ブイヨン       適量

ブールクラリフェ       650g

水              適量

作り方

  1. エクルヴィスの頭をクール・ブイヨンでポシェし、水気をよくきっておきます。
  2. ①を鍋に入れ、ブール・クラリフェを注ぎます。低温のオーブンに入れ、バターにとろみがつくまで約2時間ほど加熱します。
  3. シノワで濾し、水を注いで冷蔵庫で冷やし固めます。(バターが固まり、水と分離します。)
  4. 分離したバターの塊を鍋に入れ、火にかけてアクを取り除き濾して完成です。

ブール・ド・トリュフとは?

ブール・ド・トリュフとはトリュフバターのことです。トリュフとジュ・ド・トリュフを加えた贅沢な合わせバターです。ステーキに添えたり、ソースの風味づけやモンテに使ったりします。

ブール・ド・トリュフのレシピと作り方

材料

トリュフ           50g

ジュ・ド・トリュフ      50cc

エシャロット         30g

バター            450g

作り方

  1. トリュフとエシャロットを厚さ1mmのエマンセにします。バターを室温に戻し、ポマード状にします。
  2. 鍋に分量のバターの一部を溶かし、エシャロットをスュエします。トリュフとジュ・ド・トリュフを加え水分がなくなるまで弱火で煮詰めて冷まします。
  3. ②とポマード状のバターを合わせ、フードプロセッサーにかけ、目の細かいタミで濾します。
  4. バットに広げ、トントンと叩いて空気を抜いて表面を平らにして、冷やし固めて完成です。
トリュフオイル""

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