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プロが教える本格フォンドヴォーの美味しい作り方とコツを大公開
フォンドヴォー
フォンドヴォーとは?
仔牛の骨やくず肉を使ったフォンです。
白いフォンも茶色いフォンもありますが、一般的にフォン・ド・ヴォーといえば茶色い方を指します。
フランス料理もそれぞれの時代背景に沿って、嗜好の変遷および調理技術の革新というものが起きていますが、その中でフォンドヴォーこそその最たるものと言えるのではないでしょうか?
フォンドヴォーは現代の食事情から必然的にその価値が高められてきたフォンであり、今や「現代フランス料理」において肉料理の全般的なソースのベースとして、または煮込みなどにも利用される重要なフォンとなっています。
かつて主流であったソース・エスパニョルやドゥミ・グラスに取って代わって現代フランス料理において中心的な役割をになっています。
フォンドヴォーをさらに濃縮させソースとしての要素を持たせたフォンドヴォーリエは以前のソースエスパニョルまたはドゥミグラスと比較して、徹底的に異なる部分があります。
フォンドヴォーリエはその利用目的によっていかようにも対応できる柔軟性があり、軽いながらにも非常にコクのあるバラエティに富んだ各種ソースへと派生させていけますが、
一方のソースエスパニョルとドゥミグラスはそれ自体がすでに完成された画一的なソースであるが故に、多様性に乏しく、使用目的も限定されがちです。
加えて味覚的にも多少の重さがあり、ここにも今日使用されなくなった要因の一つがあります。フォンドヴォーは基本的に子牛の素材だけで作ります。
しかし、日本では材料となる子牛が極端に少なく、必要な骨、スネ肉、スジにいたるまでほとんどを外国産の輸入に頼らざるを得ません。
ですので、子牛の骨やスジ以外に牛や豚の骨などを加えるなどの工夫をしている店が多くあります。
作り方は仔牛の骨やくず肉と香味野菜をフライパンやオーブンなどでよく焼き、色付けて水から煮出して長時間かけてゆっくりと火にかけます。
味が強く、色も濃い、茶色い煮込み料理のベースにしたり、煮詰めて茶色いソースのベースにしたりします。マデラソースやポルトソース、エスパニョールソースやドミグラスソースもフォン・ド・ヴォーをベースに作られています。
フォンドヴォーの用途
フォンドヴォーは軽いながらもコクのあるフォンですので様々なソースのベースに使われたり、肉の煮込み料理用の水分として利用されています。
市販のフォンドヴォーにはどんなものがある?
僕自身はずっと飲食店で働いていましたのでスーパーでフォンドヴォーを買うということはあまりなかったのですが、最近のスーパーでは色々な種類のフォンドヴォーが売っているのでご紹介したいと思います。
まずマスコット オーネ フォン・ド・ヴォーです。まずは口コミをご覧ください。
オレンジジュースや、フルーツジャムなどと合わせてもおいしいです。
鴨肉のソテーや、ハンバーグソースなどに大活躍しています。キッチンには欠かせない存在です。
とても美味しいです。
成城石井などで重いのをまとめ買いしていましたが、アマゾン定期便にしてからはラクラク^ ^。
私はopenしたらバックや瓶へ入れて冷蔵庫へ。お魚の煮凝りみたいになるから、スプーンですくって使ってます
絶対オススメ!!化学調味料入っているのがちょっと気に入らないが
出来上がったカレーはほとんど気にならない。
(市販のカレールーにも入っているし)
本格フォンドヴォーのレシピ
1番フォン用
- 仔牛の骨(くるぶし) 5kg
- 仔牛のスジ 3kg
- 仔牛のスネ肉 2kg
- 人参 900g
- 玉ねぎ 600g
- セロリ 200g
- にんにく(半割りにする) 1株
- トマト(完熟) 3個
- パセリの茎 80g
- ブーケガルニ 1束
- トマトペースト 70g
- 水 13L
- 塩 25g
2番フォン用
- 1番フォンを取った後の骨、肉、野菜
- 人参 400g
- 玉ねぎ 300g
- セロリ 100g
- トマト(完熟) 2個
- パセリの茎 40g
- 水 10L

本格フォンドヴォー作り方
- ミルポワ(人参、玉ねぎ、セロリ、)は3〜4mmの厚さに薄切りにします。
- 熱した天板にピーナツ油(分量外)をひき、仔牛の骨、スジ、スネ肉の順に加えてソテーし、約250度のオーブンで色づくまでしっかりと焼きます。
- フライパンにピーナツ油(分量外)をひき、トマト以外のミルポワを色がつくようにソテーし、ざるにあげ、余計な油をきっておきます。
- 鍋に②と③を入れ、水13Lを加えて火にかけ、丁寧にアクを取りながら沸騰させます。沸騰したら、潰したトマト、ブーケガルニ、パセリの茎、トマトペースト、塩を入れ、静かな沸騰状態を保ちながら約8時間煮込みます。その間、丁寧にアクを取り除き、7分目以下くらいまで煮詰まったら、その都度熱湯を注ぎ水分量を調整します。
- ④を目の細かいシノワで濾し、再び火にかけて沸騰させ、アクを完全に取り除いて篠原で濾して1番のフォンの完成です。
- 出来上がったフォンは氷水で急冷して冷蔵庫で保存します。
- 続いて2番フォンを取って行きます。1番のフォンと同じようにトマト以外のミルポワをソテーし、⑤で残った骨と肉、野菜、水10Lを深鍋に入れ、沸騰させ、トマト、パセリの茎を加えます。火力を弱め、約6時間静かにミジョテの状態を保ちながら煮て、シノワで濾します。
- 再び火にかけ、沸騰させ、アクを完全に取り除き、再度シノワで濾して2番フォンの出来上がりです。
本格フォンドヴォーを作るコツ
- 1番のフォンは野菜と肉汁の風味のバランスが良い上に、焼き色とトマトペーストによって褐色の色が綺麗に出ます。
- しかし、旨味の素であるスジや骨から出るゼラチンが完全に出し尽くしていません。一方2番のフォンは骨から出る滋養分やゼラチンによって冷ますとブリンブリンに固まった状態となりますが風味の点では1番フォンに劣ります。
- そこで完全にバランスの良いフォンを作るために1番フォンと2番フォンを合わせて使うこともあります。
- 仔牛の骨やスジ、スネ肉を焼いた天板は必ずデグラッセ(旨味をこそげ落とす)して旨味を逃さないようにします。
- 仔牛の骨やスジ、スネ肉はしっかりと焼いて焦げる寸前まで焼きましょう。焼き具合が弱いと香ばしい香りが少なく色も薄いフォンになってしまいます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
プロが教える本格フォンドヴォーの美味しい作り方でした。
美味しく作るポイントは骨やスネ肉をしっかりと焼き切る事ですね。
アクもこまめに取り除く事で綺麗なフォンドヴォーに仕上がります。
この記事を参考に美味しいフォンドヴォーを作ってみてくださいね!