フランス料理の基本調理【生地】

フランス料理の基本調理【生地】

生地とは?

小麦粉と水を混ぜたものの生地をフランス語でとpâte言います。

基本的にはこの小麦粉と水を混ぜたものに油脂や砂糖、

乳製品を配合して作ったもの全般を生地と呼びます。

 

生地そのものを焼いたり揚げたりして食べたりします。

使い方は広く料理やお菓子など様々なものに使われます。

クロワッサンを丸める時""

練りこみパイ生地

パート・ブリゼ

ブリゼというのは日本語に訳すと「砕けた」や「壊れた」という意味です。

粉とバターを擦り混ぜ、

少量の水を加えて作るのがパート・ブリゼです。

 

バターを織り込んで作る折り込みパイ生地との比較され、

日本では練りこみパイ生地と呼ばれることもあります。

 

タルトやフランやキッシュなどに使い、

型に敷いて詰め物をして焼き上げるか、

型に敷いてカラ焼きをして、最後に詰め物をするパターンがあります。

 

パイ生地というとお菓子に使うイメージが強いかもしれませんが、

パート・ブリゼは基本的には砂糖を加えないので、

お菓子だけでなく料理にも使われます。

 

卵や少量の砂糖を加えたものを特にパート・ブリゼ・フィーヌとして区別することもあります。

 

適度に弾力があり、

粘りがあるので綿棒を使って伸ばします。

 

生地は伸ばしやすいですが焼き縮みしやすいので、

焼き上がりの断面は層状になり、

さくさくした口当たりが特徴です。

 

また、砂糖が入ってないので長時間焼いても焦げにくく、

液状のものや水分の多い果物などを入れて焼く料理などに適しています。

パータ・フォンセ

パータ・フォンセというのは敷き込み用の生地の総称なので、

タルトに使う生地などはパータ・フォンセと呼ばれることが多いです。

 

だいたいパート・ブリゼやパート・ブリゼ・フイーヌのことを指していることが多いです。

 

パート・シュクレ

練りこみパイ生地の一種で、

砂糖の配合が多いお菓子用の生地がパート・シュクレです。

 

バターに砂糖を擦り混ぜた中に卵を加えて乳化させ、

そこへ粉を練りこんで作ります。食感は脆く口どけがよく焼き上がります。

 

タルトやフランのケース、またはサンー=トノレなどの土台に使います。

「シュクレ」というのは砂糖を加えたという意味です。

 

パート・サブレ

砂糖を加えた練りこみパイ生地の一種で、

より脆い焼き上がりになる配合や作り方をするのがパートサブレです。

 

タルトの敷き込み用には向かず、

歌詞の土台に使うほか、

小さく抜いて焼くとプティフールなどに使えます・「サブレ」というのは砂という意味で、

砂がサラサラ崩れていくイメージの練りこみパイ生地です。

 

折り込みパイ生地

パート・フイユテ

現場ではフイユタージュと呼ばれることもあります。

小麦粉とバター、水、塩のみで作る生地です。

 

デトランンプでバターの塊を包み込み、

薄く伸ばして折りたたむという作業を繰り返すことによって、

デトランプとバターが交互に重なり、

焼くとバターの層が溶けて生地が浮き上がり、

層状にパリッと焼き上がります。

 

逆に、

バターでデトランプを包んで織り込む生地の事をフイユタージュ・ランヴェルセと呼びます。

 

料理にも菓子にも使いブーシュ、ヴォロヴァン、フイユテ、ミルフィーユなど生地を焼いてから詰め物を入れたり挟んだりする場合と、

パイ包み焼き、ショーソン、ピティビエなど詰め物をしてから焼く料理とがあります。

また、

砂糖をまぶして織り込むパルミエやチーズやスパイスなどで風味をつけてプティフール・サレなども作ることができます。

 

他にもフイユタージュ・ア・ラ・ミニュットという方法があり、

これは短時間でできる製法で、

生地の性質としては練りこみ生地と折り込み生地の中間的なものです。

 

小麦粉に角切りにしたバター、塩、水を加えてざっくりまとめて、

通常のフイユタージュと同様に帯状に伸ばして織り込んで作ります。

 

「フイユ」というのは葉という意味で薄い層状になったという意味があります。

ミルフイユというのは「ミル」というのが千という意味なので千枚の葉が層状になったパイ生地という意味になります。

スポンジ生地

卵に砂糖を加えて泡立てて、

粉を加えて作る生地がスポンジ生地です。

 

焼くと卵に含まれた空気が膨張して生地が大きく膨らみ、

スポンジ状の弾力のある構造に焼きあがることから日本ではスポンジ生地と呼ばれています。

 

パータ・ビスキュイ

卵を卵黄と卵白にわけ別々に泡立てて作る通称別立ての生地をさすことが多いですが、

スポンジ生地の総称で使われることもあるのがパータ・ビスキュイです。

 

気泡性の高い卵白に砂糖を加えて硬くしっかりと泡立てるので、

気泡量が多くなり、絞りで整形することも可能です。

 

棒状に絞り出し、

粉糖をふって表面をカリッと焼き上げたものを、

ビスキュイ・ア・ラ・キュイエールといいます。

 

シート状に焼いたパータ・ビスキュイでクリームなどなどを巻いたロールケーキなどはビスキュイ・ルレと言います。

ルレというのが「巻いた」という意味になります。

 

小麦粉の大部分をアーモンドパウダーに置き換えて作ったものがビスキュイ・ジョコンドと言います。

生地に溶かしバターも加えるのでしっとりと柔らかく、

コクがあり、オペラなどの濃厚なクリームを使ったお菓子に使われるこたが多いです。

 

粉にコーンスターチを使って別立てにした、

口当たりの非常に軽いものをビスキュイ・ド・サヴォワと言います。

 

以前は型に入れて焼き、そのまま食べるのが主流でしたが、

近年では様々なお菓子に利用されたりしています。

 

 

パータ・ジェノワーズ

卵を卵黄と卵白を分けずに全卵のまま泡立てて作るスポンンジのことをパータ・ジェノワースと言います。

全卵を分けずに泡立てることを共立てと言います。

流動性があり、型やプレートに流して焼きます。

共立てで作った生地は気泡性の弱い卵黄も一緒に泡立てるので、

別立てのビスキュイなどと比べると気泡量は少なくなります。

 

その代わりにキメの細かい、しっとりとした焼き上がりになります。

 

パータ・シュー

シュークリームやエクレアで使う生地のことをパータ・シューといいます。

鍋に水または牛乳、塩、バターを沸騰させて小麦粉を加え、

火にかけて練り粉に火を通してから卵を加えて作ります。

 

水分を含んだ小麦粉のデンプンが加熱によって糊化して、柔らかく粘りのある生地ができます。

柔らかく粘りのある生地なので絞り袋に入れ様々な形に絞り成形することができ、

オーブンで焼くと水分が水蒸気となって膨張し、

生地が膜状に伸びて風船のように膨らみ、

中が空洞に焼き上がります。

 

そこにクリームを詰めたりします。

また、油であげるて火を入れることもあります。

 

160度くらいの油で揚げ、砂糖をまぶしたものはチュロスになったりします。

 

パータ・ケイク

パウンドケーキやバターケーキなどの生地のことをパータ・ケイクと言います。

基本の材料は小麦粉、バター、砂糖、卵が同量の配合でバターのクリーミング性(撹拌すると空気を取り込む性質)によって膨らむ生地です。

パウンドケーキのことをフランス語ではキャトル・カールと言います。

パウンドケーキの起源は全ての材料を1ポンドづつ(約450g)混ぜて作ったのが始まりだと言われています。

パータ・クレップ

パータ・クレップと言われるとなんのことかわかりづらいですが、

クレープの生地のことです。

小麦粉に卵を加え、牛乳でのばし、

溶かしバターを加えて作るのがパータ・クレップです。

 

クレープパンと呼ばれる専用のフライパンに薄く広げ焼き上げます。

砂糖をふったり、ジャムやクリームをなどを包んだりして、

デザートとして食べることが多いです。

 

最近ではツナやトマト、

レタスなどサラダのようなものを包んで軽食として食べられることも増えてきました。

 

また、

そば粉を使って作ることもでき主に「ガレット」と呼ばれフランスのブルターニュ地方の代表料理となっています。

 

そば粉を使う場合でもデザートにも食事にも使われますが、

そば粉の場合は食事で使われることが多いです。

パータ・ベーニェ

天ぷらのような衣をつけた揚げ物のことをベーニェと言います。

その揚げ物を作るときに使う衣のことをパータベーニェと言います。

材料は小麦粉、サラダ油、卵、ビールまたは炭酸水などを混ぜて作られます。

肉や魚、野菜などを薄切りにしたものをその生地をつけて揚げます。

 

また、

パータ・ベーニェに砂糖を加え果物などを揚げてデザートにする場合もあります。

お祭りやカーニヴァルの時などは生地だけを揚げて、

砂糖をまぶして作ったシンプルなお菓子は欠かせないものとなっています。

パータ・パン

小麦粉、水、塩、イーストを加えよく練り作ったものがパータ・パンです。

パート・ルヴェ

イーストで発酵させ、膨らませる生地のことをパート・ルヴェといいます。

特にバター、卵、砂糖、乳製品の配合が多く、

お菓子やヴィエノワズリーに使うものをさします。

 

発酵生地にバターを織り込んだものをパート・ルヴェ・フイユテといいます。

料理用の生地

ヌイユ生地

強力粉に全卵と塩を加えてしっかりと練った手打ちパスタのことをヌイユと言います。

薄くのばして、

細長く切りたっぷりの熱湯で茹ででバターで絡めて塩、

胡椒で味を整えます。

 

主に付け合わせに使われることが多く、

ほうれん草やパプリカのピュレなどを加えて色付けることもあります。

 

塩生地

塩に小麦粉や油、

水分を加えて練った生地のことです。

 

これで魚や肉を包みオーブン焼きににします。

塩だけで作った塩釜よりも密閉度が高く、

素材が柔らかく仕上がります。

 

成形しやすく焼き上がったときに外し易いのも特徴です。

この生地は食べないで主に包む役割に徹した生地です。

鍋で蒸し焼きをする時など、蓋の隙間をこの生地を貼って密封したりします。

生地を使った主な料理

生地名 フランス語 使用例
パート・ブリゼ pâte brisée  キッシュ・ロレーヌ、タルト・ブルダルーなど
パート・シュクレ pâte sucrée  主に果物のタルトに使われます
パート・フイユテ pâte filletée  ジャルジー、ガレット・デ・ロワ
パータ・ビスキュイ pâte à biscuit  シャルロット
パータ・ジェノワーズ pâte à génoise  フレジエ
パータ・シュー pâte à choux  ルリジューズ、パリ=ブレスト
パータ・ケイク pâte à cake  ガトーウィケンド、パン・オ・シトロン
パータ・パン pâte à pain  バゲット、パン・ド・カンパーニュ
パート・ルヴェ pâte levée  ババ、サヴァラン、クグロフなど

 

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